1年365日。
朝の食卓に、ヨーグルトが登場します。
母の代からの自家製ヨーグルト。
かれこれ30年以上の歴史になります。
ことの始まりは、母が手作り用ヨーグルトを友人から譲り受けたことから。
それから、ずっと作り続けているのです。
作り方はとっても簡単。
紙パック牛乳(成分無調整のもの)を買ってきて、コップ一杯分だけ注ぐ。
コップの牛乳は冷蔵庫へ。
残った牛乳パックに、すでに出来上がっているヨーグルトを入れる。
それだけです。
注意するのは、決してヨーグルトに触れないこと。
牛乳に、雑菌を入れないようにするのです。
開け口にヨーグルトがつかないようにも注意。。。
後はラップで口を覆い、清潔で快適な温度の場所に、1〜3日眠ってもらいます。
固まっているのを確認したら、冷蔵庫へ。
2、3日置きに作っては冷蔵庫にストックしています。
母が作っていた頃、牛乳パックのわずかな空き口へ、こぼさずヨーグルトを注ぐ姿を見て、 職人さんの芸を見ているような気がしていました。
今は、私が受け継いでいます。
ヨーグルトを注ぎながら頭に浮かぶのは、なぜか、
秘伝のタレをつぎ足し、つぎ足し、親の代からの暖簾を守る2代目店主。
私は、別に味を守っているわけでもありません。
毎回ヨーグルトを買うより安上がりなので、お財布を守っているのかな?
こうして朝の儀式は終わり、ヨーグルトが食卓にのぼります。
刻んだりんごと柚はちみつをトッピング。
まったりと優しい味。
カリッと焼いたトーストに、ほんの少しのせて食べてもおいしい。
毎朝これを食べて、1日が始まるのです。
朝食は、自家製ヨーグルト。
私が作ったというより、ヨーグルトをお引越しさせただけ。
がんばってくれているのは、ヨーグルトのたね、なんです。